店長のつぶやき

 

毎日何気なく買っている食材が有毒だったら-。山菜狩りで毒キノコなどを誤って食べるケースは毎年のように報告されているが、実は普段スーパーなどで購入する身近な食材も、調理法や食べ方によっては命に危険が及ぶ場合もあるというのだ。専門家に聞くと、別表のような意外な食材が出てきた。

秋田市内のスーパー3店で3月下旬、有毒のスイセンが「ニラ」として販売され、購入客のうち今月2日に調理して食べた60代の女性が吐き気や嘔吐(おうと)の症状を訴えた。

これは販売側が誤って店頭に並べた事例だが、一般的に販売されている食材でも注意したほうがいいものがあると語るのはサイエンスジャーナリストの森昭彦氏だ。

「例えばジャガイモ。芽や皮は、スイセンほどの毒性はないが食中毒を引き起こす可能性がある。芽が伸びて緑に変色すれば危険のサインで、芽よりも皮とその付近が特に危険だ」と解説する。

ジャガイモの芽や皮にはソラニンやチャコニンという毒素が含まれており、2017年に広島県安芸高田市内の小学校で、ゆでたジャガイモを食べたことによる集団食中毒が発生した。

「食べる場合は必ず白い部分が見えるまで切り落とし、湯がいた上、ゆで汁は捨てることだ」と森氏はアドバイスする。

購入から日がたち過ぎると危険な食材としては、ゴーヤやズッキーニが挙げられると森氏。「未熟なうちに食べる食材だが、完熟して食べると頭痛や嘔吐を引き起こしてしまう。ゴーヤはオレンジ色、ズッキーニは黄色になると危険で、加熱したりしても毒素は抜けないので注意すべきだ」と指摘する。

食べ過ぎも体に有毒となるケースがある。日本中毒情報センターによれば、香辛料として知られるナツメグは中毒量が5~15グラムで、死に至るケースもある。また、前出の森氏によると、「ほうれん草は尿路結石の原因にもなり得るシュウ酸を多く含むほか、セロリもアレルギーを引き起こすことがあるので、いずれも過剰摂取には注意すべきだ」という。

もちろん、適切な調理法や量で食べる分には問題はないので、気にしすぎたり、敬遠したりする必要はないのはいうまでもない。

そのほかにも、ギョウジャニンニクと間違えてイヌサフランを食べたり、ゴボウの根と似ているチョウセンアサガオを家庭菜園などで誤って食べたりして、それぞれ中毒死した例も報告されている。

無知ほど怖いものはない。